2012年4月7日土曜日

『Wi-Fiネットワーク最新技術動向2012』を2月24日に発売 | WBB Forum


携帯電話網(3G/LTE)からコンピュータ網(Wi-Fi)が主役へ:
世界のWi-FiスポットからWi-Fiオフロード、スーパーWi-Fi、メッシュネットワーク(802.11s)、スマートグリッドまで

インプレスグループで法人向け情報コミュニケーション技術関連メディア事業を手がける株式会社インプレスR&D(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井芹昌信)のシンクタンク部門であるインターネットメディア総合研究所は、スマートフォンの爆発的な普及に伴うトラフィック(データ量)の急増の解決策として注目を集めているWi-Fiネットワークの最新技術動向を解説した、『Wi-Fiネットワーク最新技術動向2012』を、2月24日(金)に発売しました。

電話機能をベースとしたフィーチャーフォンに代わって、コンピュータ機能をベースとしたスマートフォンが爆発的に普及し、その台数とともにトラフィック(データ量)も急増しています。スマートフォンは、フィーチャーフォンの10倍以上のトラフィックを出すとも言われ、このような状況に対処するため、電話網から発展したセルラー網(3G/LTE網)は、通信事業者が次々に高速・大容量化(ブロードバンド化)を図り、2012年2月からは本格的な100MbpsのLTE時代がスタートしました。しかし、このような通信事業者の展開もトラフィックの爆発には追いつかずパンク寸前の状態となり、通信障害が頻繁に発生していることが、大きく報道されています。

このような背景のなかで、コンピュータ網として発展してきた無線LANネットワーク、すなわちWi-Fiネットワークが急速に注目を集め、通信事業者は相次いでWi-Fiアクセスポイント(基地局)の増設を発表し、パンク寸前の状態を回避するためにシステムの構築を急いでいます。

具体的には、スマートフォンなどに標準装備されるようになったWi-Fi通信機能を活用し、ユーザーが発生する大量なデータトラフィックを、すべて3G/LTEネットワークに流すのではなく、一部をWi-Fiネットワークへ切り替えて流す「Wi-Fiデータオフロード」を実現するというように、トラフィックの洪水対策に本格的に乗り出したのです。このため、通信事業者各社は、サバイバルをかけて、Wi-Fiスポットの増設を開始しています。

これまで携帯端末のオプション機能のような位置づけにあったWi-Fiネットワークが、注目されるようになった背景には、当面の「Wi-Fiデータオフロード」サービスに加えて、今後とも革新を続ける柔軟なWi-Fiネットワークによって、新しいビジネスの可能性が見えてきたからです。それらを整理すると、次のようになります。

(1)Wi-Fi機能が、スマートフォンやタブレットからゲーム機、デジカメまで標準装備されるようになったが、引き続きM2Mやスマートグリッド市場へと、市場が拡大されていくこと。
(2)3G/LTE用の基地局(1000万円オーダー)に比べて、Wi-Fi用のアクセスポイント(基地局)は、ケタ違いに安く(10万円オーダー)設置できること。
(3)現在、300Mbpsもの高速な無線LAN規格(802.11n)が普及しているが、さらに、1Gbps以上の超高速な「IEEE 802.11ac」規格などの標準化が推進されていること。
(4)米国FCCがTVホワイトスペースをスーパーWi-Fiとして開放したため、新しい周波数帯(MHz帯)の利用が可能となり、通信範囲が1km以上(現行規格100m程度)も可能となり、同時に「IEEE 802.11af」でもその標準化が開始されたこと。
(5)既存の無線LAN技術で構築できるWi-Fiメッシュネットワークに加えて、オープンなIEEE 802.11sメッシュネットワーク規格が策定され、広域的な利用が可能になってきたこと。また、この規格はスマートグリッドのアクセス網としても利用できるようになること。
(6)M2M(マシンツーマシン)やスマートグリッド向け規格「IEEE 802.11ah」の標準化が開始され、Wi-Fiの用途がいっそう拡大する可能性があること。

本書の主な内容は、次の通りです。

第1章は、本格的なモバイルブロードバンドサービス「LTE」の最新動向をとらえながら、なぜWi-Fiネットワークが注目されるのか、その背景を解説します。さらに、標準化が進む第4世代の無線LANの動向をとらえながら、Wi-Fiオフロードの仕組みやTVホワイトスペース、無線メッシュネットワーク、スマートグリッド用規格に至るまで幅広く標準化が進められているIEEE 802.11関連の新しい動向を概観します。

第2章は、スマートフォンの急速な普及によって、通信事業者の収益は再び成長軌道を描き始め、収益構造もデータ収益中心にシフトしていることを解説します。しかしスマートフォンなどがもたらすデータ通信量の急増は、通信事業者の通信設備の容量を超え始めています。ここではこうした状況を認識しながら、通信設備の容量を増やす供給側(通信事業者)への対策と、使用するパケット量を減らす需要側(利用者)への対策の、2つの側面から解説し、通信事業者が「Wi-Fiネットワークの活用・充実」を図る背景をとらえます。

第3章では、Wi-Fiサービスを拡大する国内各社の取り組みとして、ソフトバンクからKDDI、NTTドコモ、イー・モバイル、UQコミュニケーションズの動向をとらえます。とくに上位3社が、各社とも10万局をメドにWi-Fiアクセスポイントの整備を進めている状況をとらえます。また、Wi-Fiネットワーク設備の場合は、3G(移動通信網)などの専用設備とは異なり、事実上、通信事業者間で設備共用が行われてサービスが提供されている状況なども解説します。

第4章では、Wi-Fiサービスを拡大する海外各社の取り組みとして、AT&Tからベライゾン、O2、BT、SFR、中国通信、SKテレコムまでの動向をとらえます。一方、Wi-Fiネットワークに加え、フェムトセルの整備にも積極的に取り組む通信事業者も登場してきました。Wi-Fiアクセスポイント機能を備えたフェムトセルの開発状況についても解説します。

第5章では、通信事業者がWi-Fiネットワークへの取り組みに注力してくる一方で、自治体がWi-Fiネットワークの整備を進める動きも活発化している点にも触れます。自治体がWi-Fiネットワークの整備に取り組む主な目的は、地元市民の利便性の向上のほか、旅行者向けや町おこしなどです。ここでは、Wi-Fi整備の具体例として、岡山や長崎、韓国・ソウル市、台湾・台北、中国・香港などのWi-Fiサービスの事例を紹介します。

第6章では、世界に先行して米国FCC(連邦通信委員会)がTVホワイトスペースを「スーパーWi-Fi」として開放しましたが、これにともなう、スーパーWi-Fiの導入整備を進める米国の状況を紹介します。モバイル通信向けの周波数帯域が逼迫するなか、地上波TVに割り当てられているが利用されていない「TVホワイトスペース」は、新しい周波数帯としても注目されています。ここでは、米国の具体的なTVホワイトスペース活用のためのルール作りや、日本での取り組みも紹介します。


震えの本

第7章では、Wi-Fiネットワークへのデータオフロードによって、次世代の通信事業がどのように変わっていくかを展望します。そのために、まず、データオフロード先として有望視されているWi-Fiネットワークにおいて、解決すべき阻害要因を整理します。そのうえで、今後、Wi-Fiネットワークを活用することによって、通信事業におけるビジネスモデルの前提が変化していく点を見ていきます。また、Wi-Fiネットワークの活用によって、提供されるサービスや事業構造、制度面で大きな変化が訪れる可能性がありますが、Wi-Fiへのデータオフロードがもたらす「通信事業の変革」について、4つの視点から解説します。

第8章では、現在のWi-Fi機器を使用して、実践的なWi-Fiメッシュネットワークを実現し、Wi-Fiサービスをどのように実現したかを、九州・福岡市のキャナルシティ博多の実例を紹介しながら解説します。具体的には、3.5G(HSDPA)に比べて60倍の大容量を達成し、快適な通信環境した事例を、技術的内容も含めて解説しています。Wi-Fiオフロードは、3G回線にかかる負荷を軽減させる(オフロードする)効果をもちますが、その実現にはバックホール回線の敷設コストの低減が鍵となっています。バックホール回線の敷設コスト低減のためには、有線ではなく、無線バックホール(無線メッシュネットワーク)が有効であることを実践的に解説します。

第9章では、標準化されたばかりのオープンな「IEEE 802.11s」メッシュネットワーク規格とその全体像を、わかりやすく解説します。近年の半導体技術やソフトウェア技術の飛躍的な進歩によって、無線メッシュネットワークを普及させる技術的な要因は整備されてきました。さらに、オープンスタンダードの無線LAN規格として「IEEE 802.11s」規格が完成したため、無線メッシュネットワークの市場は拡大しようとしています。ここでは、標準規格の内容を解説しながら、802.11sメッシュネットワークで想定されている利用例として、「無線バックホール回線としての利用」や「M2M(マシンツーマシン)での利用」「スマートグリッドへの適用」などを解説します。

本書は、これまで通信範囲が限定されていた屋内網(LAN)からより広い広域網(WAN)へと脱皮しはじめた、柔軟なWi-Fiネットワークの最新動向を集大成した一冊となっています。

調査報告書の製品形態、および販売に関するご案内

『Wi-Fiネットワーク最新技術動向2012』

岸田 重行、迫田 和之、古川 浩 [著]

製品形態・販売価格一覧

発売日 :2012年2月24日(金)(好評発売中)
価格 :CD(PDF)版 89,250円(税込)
:CD(PDF)+冊子版 99,750円(税込)
判型 :A4判
ページ数 :212ページ

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インプレスR&D インターネットメディア総合研究所の調査報告書は、お客様のご利用ニーズに合わせ、簡易製本の冊子版、CD(PDF)版をご用意しております。


目次

はじめに

第1章 3G/LTEとWi-Fiネットワークの最新動向
=無線LANからオフロード、ホワイトスペース、メッシュ、スマートグリッドまで=

1.1 3つのネットワークの流れとWi-Fiネットワークの位置づけ

1.2 モバイルブロードバンド:100MbpsのLTE時代へ

1.3 スマートフォンによるトラフィックの爆発

1.3.1 スマートフォン:2015年に普及台数が50%を超える

1.3.2 スマートフォンはフィーチャーフォンの10倍以上のトラフィック

1.4 通信事業者がサバイバルをかけてWi-Fiデータオフロードへ

1.5 世代別にみる無線LANの標準化動向

1.6 1Gbps以上を目指す第4世代無線LAN規格の標準化動向

 1.6.1 IEEE 802.11ac:6GHz帯未満で1Gbps 以上の規格

 1.6.2 IEEE 802.11ad:60GHz帯で1Gbps 以上の規格

1.7 スーパーWi-Fiで無線LANも広域通信が可能へ

 1.7.1 米国FCCがTVホワイトスペースをスーパーWi-Fiとして開放

 1.7.2 IEEE 802.11af:TVホワイトスペースによる無線LAN規格

1.8 IEEE 802.11s:無線LANメッシュネットワークの規格が完了

1.9 IEEE 802.11ah:スマートグリッド向け規格を標準化へ

1.10 Wi-Fiアライアンスの活動【その1】:無線LAN機器の相互接続性を認証

1.11 Wi-Fiアライアンスの活動【その2】:スマートグリッドへの取り組み

 1.11.1 Smart Gridタスクグループ(SGTG)を設立

 1.11.2 ZigBeeアライアンスとの協力で合意

 1.11.3 HomePlug Powerlineアライアンスとの協力で合意

 1.11.4 SEP 2 相互接続推進のためのコンソーシアムを設立

 1.11.5 第1回:SEP 2相互接続性の大規模デモを実施

第2章 Wi-Fi活用ブームと変わりゆく通信事業者
=スマートフォンに対応したWi-Fiネットワーク時代へ=

2.1 変わる携帯電話市場:フィーチャーフォンからスマートフォンへ

 2.1.1 世界の携帯電話市場:スマートフォン1億台突破へ

 2.1.2 日本国内の日本の携帯電話市場

  〔1〕ソフトバンクモバイル/KDDI:iPhoneを投入

  〔2〕NTTドコモ:スマートフォンを40%増へ

2.2 スマートフォンが変えた、通信事業者の事業構造

 2.2.1 携帯電話市場を大きく変えたスマートフォン

 2.2.2 アプリケーション・ストアの登場

 2.2.3 SNSの登場:フェースブック/ツイッター

 2.2.4 通信事業者の事業構造が大きく変化

 2.2.5 データ通信市場の成長と高まるスマートフォンへの依存度

2.3 通信設備が大渋滞する原因

 2.3.1 スマートフォンはフィーチャーフォンの10台~30台分のデータ通信量を発生

 2.3.2 通信事業者こそが「パケ死」寸前の状態

2.4 通信事業者を悩ます「ホッケースティックカーブ」

 2.4.1 ホッケースティックカーブとは

 2.4.2 世界の移動通信事業者にとって喫緊の課題

2.5 トラフィックの渋滞対策としてのWi-Fi

 2.5.1 渋滞を緩和する2つの手段

 2.5.2 供給側(通信事業者側)の対策

  〔1〕対策1:通信設備を新しく作る

  〔2〕対策2:新しく周波数を増やす

  〔3〕対策3:新技術を導入する

  〔4〕対策4:トラフィックを逃がす

 2.5.3 需要側(利用者側)

  〔1〕対策1:トラフィックを制限する

  〔2〕対策2:利用料金を値上げする

第3章 Wi-Fiサービスを拡大する国内各社の取り組み
=ソフトバンクからKDDI、NTTドコモ、イー・モバイル、UQまで=


あなたは、どこにあなたはどこにされているつもりですか?

3.1 ソフトバンクモバイル:Wi-Fiエリア10万カ所を突破

 3.1.1 Wi-Fiを重視し、世界最大のFON社と提携

 3.1.2 「ソフトバンク電波改善宣言」を発表

 3.1.3 Wi-Fiエリアが10万カ所を突破

3.2 KDDI:10万カ所のWi-Fiスポットを目指す

 3.2.1 公衆Wi-Fiサービス「au Wi-Fi SPOT」を開始

 3.2.2 2012年3月末までに、10万カ所のWi-Fiスポットへ

 3.2.3 3G網からのデータオフロード

 3.2.4 韓国のコンテンツ配信会社「CDNetwork」を買収

3.3 NTTドコモ:Wi-Fiスポットを10万カ所にする方針

 3.3.1 Xi(クロッシィ)エリアの拡大とWi-Fiエリアの拡大

 3.3.2 Wi-Fiへのデータオフロードに対する取り組みを強化

3.4 イー・モバイル:「EM Wi-Fi SPOT by エコネクト」の提供を開始

 3.4.1 クラスト社の公衆無線LANスポットを利用可能

 3.4.2 サービスエリア数は15,200カ所以上

3.5 UQコミュニケーションズ:NTT-BP/Wi2と連携してサービスを提供

 3.5.1 サービス名は「UQ Wi-Fi」

 3.5.2 追加オプション「UQ Wi-Fiワイド」を提供

3.6 すでにWi-Fi設備は複数事業者間での共用状態

    【コラム① Wi-Fiサービスにおける設備共用とMVNO】

第4章 Wi-Fiサービスを拡大する海外各社の取り組み
=AT&Tからベライゾン、O2、BT、SFR、中国通信、SKテレコムまで=

4.1 AT&T(米国):Wi-Fiスポット数は33,000カ所

4.2 ベライゾン・ワイヤレス(米国):LTE網からWi-Fiへオフロード

4.3 タワーストリーム(米国):通信事業者向けWi-Fi卸事業へ参入

 4.3.1 WiMAX事業者の米国タワーストリームが参入

 4.3.2 新ビジネスモデル:広告1つダウンロードで4時間無料

 4.3.3 米国8クーポン社と提携し、Wi-Fiによるクーポン系事業の拡大へ

4.4 O2(英国):自社顧客以外にもWi-Fiスポットを開放

 4.4.1 事業を見直しWi-Fiを自社網として構築へ

 4.4.2 自社顧客以外にもインターネット・アクセスを無料で開放

4.5 BT(英国):FONと提携してWi-Fiサービスを提供

 4.5.1 固定通信事業者BTによるWi-Fiへの取り組み

 4.5.2 都市部では自社、郊外ではFONを活用

4.6 SFR(フランス):Wi-Fiとフェムトセルでデータトラフィックをオフロード

 4.6.1 スマートフォン向けアプリ「SFR Auto Connect Wi-Fi」のトライアル開始

 4.6.2 対応するWi-Fiスポットは400万カ所

 4.6.3 フェムトセルの無償提供を発表

4.7 SKテレコム(韓国):オープンなWi-Fiサービスを自社顧客向けに限定

 4.7.1 Wi-Fiスポットは57,000カ所

 4.7.2 フェムトセルの増設にも積極的。Wi-Fi対応のLTEフェムトセルも開発

4.8 中国電信(China Telecom、中国):光ファイバとWi-Fiスポットの増強

 4.8.1 Wi-Fiスポットを100万以上へ(2012年末までに)

 4.8.2 上海市では大手3社の協力で2万カ所まで拡大

第5章 活発化する日本・アジアの自治体等におけるWi-Fi整備の例
=岡山県、長崎市、ソウル市、台北、香港等=

5.1 岡山県:県が通信事業者となってWi-Fiサービスを提供

5.2 長崎市・佐世保市:「にんじんネット」中心に無料のWi-Fiサービス

5.3 金沢市:外国人観光客向けにWi-Fiスポットを整備

 5.3.1 金沢市による整備:「FREESPOT」によるWi-Fiスポット

 5.3.2 民間企業による整備:市が地元の店舗にWi-Fiの設置をあっせん

5.4 高山市(岐阜県):町おこし活動の一環としてWi-Fi網の整備

5.5 ソウル市(韓国):U-Seoulを発展させた「Seoul Wi-Fi」サービス

5.6 台北(台湾):市民および観光客をターゲットとしたWi-Fiサービス「Wifly」

 5.6.1 国家ICT施策「M-Taiwan計画」のもとに推進

 5.6.2 10,000カ所のWi-Fiスポットで利用可能

 5.6.3 公共施設179カ所における無料の新Wi-Fiサービス「TPE-Free」

5.7 香港:無料のWi-Fiサービス「GovWiFi」で「Wireless City」化を目指す

 5.7.1 民間のWi-Fi事業者の公衆Wi-Fiサービスと「GovWiFi」は補完関係

第6章 TVホワイトスペースの開放とWi-Fiサービス
=スーパーWi-Fiの導入へ整備を進める米国=

6.1 2.4GHz帯と5GHz帯:現状のWi-Fiの周波数帯

 6.1.1 電波干渉とWi-Fi向け帯域の拡張

 6.1.2 5GHz帯は2.4GHz帯の2倍以上の周波数帯域

6.2 注目度が高まるTVホワイトスペース

 6.2.1 TV(テレビ)ホワイトスペースと日本の例

 6.2.2 積極的な米国のTVホワイトスペースの活用

  〔1〕FCCにけるTVホワイトスペース活用のためのルール作り

  〔2〕FCC:TVホワイトスペース帯域の開放「スーパーWi-Fi」を宣言

 6.2.3 活発なIEEEにおける「TVホワイトスペース利用システム」の標準化

  〔1〕TVホワイトスペースを使うWi-Fi方式「IEEE 802.11af」

  〔2〕米国IEEEでは多彩な標準化を推進

 6.2.4 日本におけるTVホワイトスペースの活用の動き

 6.2.5 日本におけるホワイトスペース活用のさらなる取り組み

第7章 Wi-Fiオフロードで実現する次世代の通信事業
=Wi-Fiサービスの課題から通信事業の4つの変革まで=

7.1 Wi-Fiへのデータオフロードを阻むもの

 7.1.1 周波数帯域に限界がある

 7.1.2 干渉対策が難しい

    【コラム① 周波数再編アクションプラン(平成23年9月改定版)より抜粋】

 7.1.3 省電力化

7.2 Wi-Fi網の整備が進むと、携帯電話サービスは何が変わるのか

 7.2.1 Wi-Fiサービスの位置づけ

 7.2.2 Wi-Fiへのデータオフロードの先:設備の建設競争から運用競争へ

  〔1〕重要視される「スモールセル」の整備

  〔2〕設備競争(セルラー時代)から運用競争(Wi-Fiオフロード時代)へ

 7.2.3 固定通信網への「オンロード」と「ロードバランシング」

7.3 Wi-Fiへのデータオフロードがもたらす「通信事業の4つの変革」

 7.3.1 通信事業の変革①:通信サービス面からの変革

 7.3.2 通信事業の変革②:制度面からの変革

  〔1〕周波数:事業免許帯域の価値の変化

  〔2〕通信設備:共用・共有への考え方の変化

 7.3.3 通信事業の変革③:通信料金・市場面の変革

 7.3.4 通信事業の変革④:端末面での変革

  〔1〕電池寿命の問題

  〔2〕通信事業者におけるARPU低下の問題

第8章 実践的なメッシュネットワークで実現するWi-Fiサービス
=キャナルシティ博多:3.5Gに比べて60倍の大容量を達成=

8.1 深刻なトラフィックの爆発とWi-Fiオフロードサービス

 8.1.1 急ピッチで進むWi-Fiインフラの整備

 8.1.2 Wi-Fiアクセス網のSpotty area(点的接続状態)問題

 8.1.3 Spotty areaの解決策

 8.1.4 スマートグリッド分野へのWi-Fiの適用

 8.1.5 バックホール回線の無線化で敷設コストを削減

8.2 モバイル通信で重要なバックホール回線

 8.2.1 バックホール回線とは

 8.2.2 バックホール回線の実現形態:非イーサネットとイーサネットに分類


バージニア州のタバコは何%です

 8.2.3 非イーサネットバックホール回線の事例

  〔1〕有線の非イーサネットバックホール回線の事例

  〔2〕無線の非イーサネットバックホール回線の事例

 8.2.4 イーサネットバックホール回線の事例

  〔1〕有線のイーサネットバックホール回線の事例

  〔2〕無線のイーサネットバックホール回線の事例

8.3 Wi-Fiのための無線バックホール回線の技術要件

 8.3.1 ショートレンジ無線バックホール回線とロングレンジ無線バックホール回線

 8.3.2 ショートレンジ無線バックホール回線の技術要件

  〔1〕ゼロコンフィギュレーション(自動設定)

  〔2〕環境適応性(移設のしやすさ)

  〔3〕多段無線中継

  〔4〕トラフィックデマンドに対するスケーラビリティ

8.4 ショートレンジ無線バックホール回線

 8.4.1 PicoMESHのネットワーク構成

 8.4.2 PicoMESHを活用したエリア構築の具体的手順

 8.4.3 統計メッシュ(ツリー構造の経路制御)による高速化

  〔1〕通常メッシュと統計メッシュの違い

  〔2〕通常メッシュの場合

  〔3〕統計メッシュの場合

 8.4.4 周期的間欠送信(IPT):電波干渉による劣化を防ぐ技術

 8.4.5 PicoMESHの無線バックホール回線エンジン

 8.4.6 PicoMESHの性能

  〔1〕実験条件

  〔2〕フレーム転送に要する処理遅延時間

  〔3〕通信可能距離

  〔4〕スループット特性の評価

  〔5〕ハンドオーバー処理遅延の評価

8.5 ショートレンジ無線バックホール回線を適用した空間連続性を満たす広域Wi-Fiアクセス網の事例

 8.5.1 キャナルシティ博多のシステム構成

 8.5.2 ネットワーク性能評価

  〔1〕グッドプット(Goodput)の総和の調査

  〔2〕遅延特性の調査

  〔3〕擬似的ハンドオーバーの切り替え遅延時間特性の調査

  〔4〕システム容量の評価

 8.5.3 3.5Gシステムとの比較

8.6 まとめ:スモールセル化への道は避けて通れない

 8.6.1 不可欠なスモールセルの導入

 8.6.2 絶大な効果があるスモールセルによる容量拡大

第9章 標準化されたオープンなIEEE 802.11sメッシュネットワーク規格とその全体像

9.1 IEEE 802.11s規格と802.11関連規格の関係

 9.1.1 IEEE 802.11規格の歴史的な発展

  〔1〕リビジョン(Revision、改訂規格)

  〔2〕アメンドメント(Amendment、修正規格)

 9.1.2 IEEE 802.11s規格の標準化の範囲(スコープ)

 9.1.3 802.11s規格と他技術との対比

9.2 IEEE 802.11アーキテクチャの整理と新しいMesh BSSの定義

 9.2.1 BSS(基本サービスセット)と動作モード

 9.2.2 DS(ディストリビューションシステム)

 9.2.3 新たに定義されたMesh BSS

9.3 IEEE 802.11sメッシュネットワークの設計で重要視されたことがら

 9.3.1 機能のモジュール化

 9.3.2 完全自律分散制御での動作

 9.3.3 ソフトウェア処理で完結

9.4 IEEE 802.11sメッシュネットワークを構成する技術

 9.4.1 隣接局管理(Mesh STAの管理)

  〔1〕隣接局のディスカバリ(発見)

  〔2〕時刻同期

  〔3〕隠れ端末問題

 9.4.2 ピア(Peer)管理とセキュリティ

  〔1〕ピアツーピアの論理リンク設定手順

  〔2〕通信局(Mesh STA)の認証

 9.4.3 パスセレクション(経路選択)

  〔1〕エアタイムリンクメトリック(Airtime Link Metric)

  〔2〕HWMP(ハイブリッド無線メッシュプロトコル)の内容

  〔3〕HWMPオンデマンド・モード

 9.4.4 レイヤ2ブリッジで外部ネットワークとの連携

 9.4.5 送受信されるフレームの拡張ヘッダと宛先設定

  〔1〕Mesh Controlフィールド

  〔2〕ユニキャストデータフレームの宛先設定

  〔3〕マルチキャストデータフレームの宛先設定

 9.4.6 マルチホップ通信環境における分散予約アクセス

 9.4.7 802.11sにおける省電力モード

 9.4.8 エンドツーエンドの混雑制御 (フロー制御)

9.5 IEEE 802.11s規格に基づいた無線メッシュネットワークの実装例

 9.5.1 安価なラップトップの開発:OLPC XOとClassmate PC

 9.5.2 進むオープンソース実装:「open80211s」プロジェクトが進行中

9.6 IEEE 802.11sメッシュネットワークにおける運用形態

 9.6.1 単一の周波数チャネルで動作するメッシュネットワーク

 9.6.2 複数の周波数チャネルで動作するメッシュネットワーク

 9.6.3 アクセスポイントとのコロケーション

9.7 802.11sメッシュネットワークの想定される利用例(ユースケース)

 9.7.1 無線メッシュネットワークを無線バックホール回線として利用

  〔1〕「ホットスポット」を「ホットエリア」に容易に拡張可能

  〔2〕無線ネットワークを機動的に展開

 9.7.2 端末機器間のピアツーピア通信

 9.7.3 公衆安全(Public Safety)とアドホックネットワーク

 9.7.4 M2M(Machine to Machine)とスマートグリッドへの適用

  〔1〕機械同士が人間を介在せずに相互に情報交換

  〔2〕802.11sをセンサーネットワークへ

  〔3〕802.11s無線メッシュネットワークをスマートグリッドへ

索引

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インプレスR&Dは、Webビジネス関係者、ワイヤレスブロードバンド技術者、放送・通信融合およびデジタル家電関係者、ICTを活用するビジネスマンなど、インターネットテクノロジーを核としたあらゆる分野の革新をいち早くキャッチし、これからの産業・社会の発展を作り出す人々に向けて、クロスメディア事業を展開しています。

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[サービス/料金体系/キャリア動向/周波数利用/標準化]

著者:飯塚留美/武田まゆみ/深澤香代子
ページ数:242P
サイズ・判型:サイズ・判型:A4判
価格:CD(PDF)版 89,250円(税込)
   CD(PDF)+冊子版 99,750円(税込)

〔本書の特徴〕
本年(2010年)の12月24日、NTTドコモが、いよいよ日本初の歴史的なLTEサービス「Xi」(クロッシィ)が開始されました(
本書では、サービス当初には見えにくいLTEの真の姿を理解するために、「なぜLTEなのか」「LTEとは何なのか」「どのような取り組みがされているのか」「利用者にどのような恩恵をもたらすのか」「どのようなビジネスチャンスがあるのか」、さらにLTEの次に来る第4世代(4G)のLTE-Advancedに至るまで、サービス、料金体系、キャリア動向、周波数利用、標準化動向など、さまざまな観点から全世界のLTE動向を詳説しています。

好評発売中!
スマートグリッドシリーズ第6弾
スマートハウス構築のためのホームネットワーク技術2011

執筆者:丹 康雄(北陸先端科学技術大学院大学 教授)
ページ数:232P
サイズ・判型:A4判
価格:CD(PDF)版 89,250円(税込)
   CD(PDF)+冊子版 99,750円(税込)

〔本書の特徴〕
スマートグリッド/スマートハウス時代に、ホームネットワークが急速に注目を集め、新しい標準が次々に登場しています。ホームネットワークはアプリケーション分野の面、技術要素の面のどの観点から見ても多数の要素が互いに関連する複合型のシステムとなっています。そのため、特定の技術が開発されれば一気に実現できるようなシステムではありません。それぞれの部分にあった適切な技術を組み合わせ、全体としては一般ユーザーが運用していける使いやすいシステムを構築する必要があるのです。
特に、スマートグリッドとしての制御系の波は、これまでのホームネットワークのシステムに、無線やPLC(電力線通信)などの通信技術の進展がみられたのに加えて、家庭内に創エネ、蓄エネの機器が出現し、重要なものになってきています。
さらに2011年3月11日に起きた災害は、人々の意識や社会的ニーズを一変させ、それまではコスト面などで敬遠されてきた再生可能エネルギーおよび分散電源の活用や、快適さを失うおそれから取り組みが足踏みしていた消費エネルギー抑制諸技術の実現に、改めて研究開発の方向性が向かいつつあります。
本書は、現時点の最新技術の羅列ではなく、過去からの技術の蓄積に基づき、スマートハウスを実現するために必要となるホームネットワークの一連の技術について述べたものになっています。

好評発売中!
スマートグリッドシリーズ第4弾
世界のスマートグリッド政策と標準化動向2011
[実用期に入ったNIST/IEC/IETF/IEEEの全仕様とサイバーセキュリティ]

執筆者:新井宏征/名和利男/湧川隆次
ページ数:328P
サイズ・判型:A4判
価格:CD(PDF)版 85,000円(税抜)
   CD(PDF)+冊子版 95,000円(税抜)

〔本書の特徴〕
スマートグリッド(次世代電力網)は、2010年1月にNIST(米国国立標準技術研究所)が「スマートグリッド標準仕様 第1版」を発表して以来、急速に世界的な取り組みが活発になってきた。本書は、具体化してきたNISTやIEC、IETF、IEEEなどの標準仕様や世界各国の政策、参入プレイヤーの動向など、最新動向を網羅する。
まず標準化動向については、2010年まではNIST中心に見えていたスマートグリッドを、欧州のIEC(International Electrotechnical Commission、国際電気標準会議)における取り組みについても広く取り上げてまとめている。さらに、個々の標準化のフレームワークのなかの具体的な技術仕様である、IETFやIEEEの最新動向についても整理している。
また各国の事情によって異なるスマートグリッド政策とビジネス動向については、国内をはじめ、米国、欧州、アジア諸国について最新動向と今後のロードマップについてまとめている。特に中国と韓国を中心としたアジア諸国で急速に推進されているスマートグリッド政策については、新しい動きとして注目できる。
さらにスマートハウスやスマートシティにおいて、ネットワーク経由で収集される家庭や企業の個々の電力情報に関するセキュリティ対策も重要視され、いくつかの国で、スマートグリッドのサイバーセキュリティに関する先進的な施策が推進されている。本書では、スマートメーターやスマートハウスにおいて想定されるサイバーセキュリティ対策についても、その脅威について触れながら解説している。
本書の最後には、最新のスマートグリッドの用語集も付け、読者がより理解できるように工夫されている。



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