CISCO機器の操作をはじめから - CDP
CDPとは
CDP ( Cisco Discovery Protocol ) とは、Cisco社独自のプロトコルであり、データリンク層で動作します。
このプロトコルにより、ケーブル接続している隣接するCisco機器の情報が得られるので、Cisco機器の
どこのポートにどのようなCisco機器が接続しているのか分かります。つまり、LAN接続の配線が正しい
のかどうかも分かります。CDPはLayer2で動作することから、隣接機器のLayer3のIPアドレスの情報が
間違っていたり設定がない場合でも、L3に依存しないため、問題なく隣接する機器の情報が得られます。
※ CDPパケットは、イーサネットだけではなく、トークンリング、フレームリレー、ATMなどの物理メディアにおいても伝送されます。
CDPにより収集できる情報
CDPにはバージョン1とバージョン2があります。IOS 12.0(3)T以降からCDPバージョン2がサポートされて
おり、現在のCiscoデバイスは基本的にバージョン2がデフォルトで有効になっています。CDPバージョン2
のCDPにより得られる情報は以下となります。show cdp neighborコマンドで得られる順番の通りに記載。
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情報 | 説明 |
Device-ID | 隣接デバイスのホスト名 |
Local Interface | 自身のインターフェース情報 |
Holdtme | CDP情報を保持する時間 (デフォルト:180秒 ) |
Capability | 隣接デバイスのデバイスタイプ (スイッチの場合 : S ) |
Platform | 隣接デバイスのモデル情報 (例:CISCO2921 ) |
Port ID | 隣接デバイスのインターフェース情報 ( 例:Gig 0/1 ) |
Address Comcastのケーブルモデムにファクシミリを接続する方法 | 隣接デバイスのネットワーク層のアドレス |
IOS Software | 隣接デバイスのIOSソフトウェア、バージョン情報 |
VTP Domain Name | 隣接デバイスのVTPドメイン名 ( only CDPv2 ) |
Native VLAN | 隣接デバイスのネイティブVLANの情報 ( only CDPv2 ) |
Full/Half Duplex | 隣接デバイスのインターフェースのDuplexの情報 ( only CDPv2 ) |
※ CDPコマンドで得られるの情報は上表だが、実際のTLVには「Location」や「Location-server」などの項目がある。詳細はこちら。
CDPの有効化と無効化
Cisco IOSでは、CDPはデフォルトで有効化されています。デバイス全体で有効化されていて、そしてどの
インターフェースでも有効化されています。デバイス全体で無効化するためには、以下のとおり入力します。
【 CDPの無効化 : デバイス全体 】
Router(config)# no cdp run |
デバイス全体ではなく、特定のインターフェースだけをCDPを無効にしたい場合は、以下のように入力します。
以下の設定においては、「FastEthernet 0」のインターフェースだけをCDPを無効にするように設定しています。
【 CDPの無効化 : 特定のインターフェース 】
ワイヤレスルーターをmoddifyする方法
Router(config)# interface FastEthernet 0 Router(config-if)# no cdp enable |
上記の設定により無効化したCDPの設定を、再び有効化するための設定コマンドは以下の通りとなります。
【 CDPの有効化 : デバイス全体 】
Router(config)# cdp run |
【 CDPの有効化 : 特定のインターフェース 】
Router(config)# interface FastEthernet 0 Router(config-if)# cdp enable |
CDPの動作
CDPが有効になっているCiscoデバイスからは、60秒に一度、CDPアドバタイズメントと呼ばれるパケットを
送信しています。この時、宛先アドレスを「0100.0CCC.CCCC」のマルチキャストアドレスを使用しています。
CDPにより得られた情報は180秒間キャッシュされます。つまり、180秒以内に新たにCDPパケットが到達し
なければクリアされます。この60秒、180秒というデフォルトのタイマーは以下のコマンドにより変更できます。
【 CDPアドバタイズメントの送信間隔の設定例 】
Router(config)# cdp timer 30 |
【 CDPアドバタイズメントのホールド時間の設定例 】
Router(config)# cdp holdtime 90 |
例えば上では、CDPパケットの送信タイマーをデフォルトの60秒から30秒に変更、CDPパケットのホールド
タイマーをデフォルトの180秒を90秒に変更しています。デフォルト値に戻すためにはCDPの送信タイマーは
"cdp timer 60"、CDPのホールドタイマーは"cdp holdtime 180"と入力します。
なおCDPパケットの到達範囲は隣接機器までとなるが、隣接機器がリピータHUBである場合、CDPパケット
は通過します。下図の場合、ルータのR1は「SW1、R3、R4」の3台を隣接機器として認識しCDPにより情報が
得られます。当然のことですが、CDPパケットのより隣接機器として認識できるのはCISCO機器だけとなる。
CDP情報の表示
現在、CDPの設定がどのような状態であるのかはshow cdpコマンドにより確認できます。デフォルトは
以下の状態です。以下の内容によりCDPが有効、送信間隔が60秒、ホールドタイマーが180秒、そして
CDPバージョン2が有効であることが分かる。show cdp interfaceと入力すればI/Fごとの設定が分かる。
次に、CDPにより得られる隣接デバイスの情報をshow cdp neighborsコマンドにより確認してみましょう。
以下の出力結果は、下図の"R1"というホスト名のルータからshow cdp neighborsを入力した結果となる。
ちなみに、clear cdp tableコマンドを入力することにより、以下のキャッシュ情報をクリアすることができる。
次に、CDPで得られる全ての情報を見るためにshow cdp neighbors detailコマンドを入力してみましょう。
見方は以下の通りです。ちなみに、複数の隣接機器がある場合、全ての隣接機器の情報が一度に出力
されてしまいます。そこで、特定の隣接機器のみCDP情報を表示させるためにshow cdp entryコマンドが
あります。例えば、show cdp entry SW1と入力すれば、ホスト名"SW1"のみの詳細情報を表示できます。
最後に、show cdp trafficコマンドを確認してみましょう。このコマンドでは、CDPアドバタイズメントにより
送受信したメッセージの統計情報やエラー情報を確認できます。以下で、CDPバージョン2のCDPパケット
のみやりとりされていて、隣接機器にCDPアドバタイズメントの正しく送信と受信ができていると分かる。
ちなみに、clear cdp countersコマンドを入力することにより以下の統計情報をクリアすることができます。
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